Q.相続税というのは、どのような税金ですか?

A.相続税が課されるのは、法定相続人が相続財産を相続した場合か、遺言によって相続財産の遺贈を受けた場合です。

 民法において、相続人の範囲と相続順位が定められていて、それらの相続人を法定相続人と呼びます。その相続順位は、第一順位が配偶者と子、第二順位が配偶者と直系尊属、第三順位が配偶者と兄弟姉妹となっています。

 遺言等によって相続分が指定されている場合以外の共同相続人の相続分は、次の通りです。
・相続人が配偶者のみである場合は、配偶者が全額を相続します。
・相続人が配偶者と子である場合は、配偶者が2分の1、子が2分の1を相続します。
・相続人が配偶者と直系尊属である場合は、配偶者が3分の2、直系尊属が3分の1を相続します。
・相続人が配偶者と兄弟姉妹である場合は、配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1を相続します。
 なお、子、直系尊属、兄弟姉妹が複数人存在するのであれば、均等に分けることとなります。

 相続財産には、本来の相続財産(マイナスの財産も含まれます)のほか、贈与によって相続財産とされるものと、みなし相続財産があります。

1.本来の相続財産
 民法上の相続財産の具体例として、土地・建物、借地権、現預金、有価証券(上場株式・自社株・公社債・投資信託等)、貸付金・売掛金、特許権・著作権が挙げられます。
 マイナスの財産の具体例として、借入金・買掛金、未払いの所得税・固定資産税・住民税、預り敷金・保証金が挙げられます。

2.贈与によって相続財産とされるもの
 贈与によって相続財産とされるものには、相続開始前3年以内の暦年課税贈与財産、相続時精算課税制度によって贈与された財産、贈与税の納税猶予制度によって贈与された非上場株式があります。

3.みなし相続財産
 みなし相続財産というのは、民法上は受取人固有の財産であるものの、相続税法上は相続財産とみなされて相続税の課税対象とされる財産のことです。みなし相続財産には、死亡後3年以内に確定した退職手当金、死亡保険金(生命保険・損害保険)、生命保険契約に関する権利等があります。
 ただし、これらのうちで、退職手当金と生命保険金については、各々「500万円×法定相続人の数」が非課税限度額とされていますので、この限度額を超過する部分が相続税の課税対象となります。

 また、特定居住用宅地等(被相続人の居住用であった宅地等)については、相続財産の評価額は80%減(20%の評価)とされています。

 さらに、相続税法において、次の基礎控除が定められています。
基礎控除額=5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数)
 なお、平成27年1月1日以降に相続か遺贈によって取得する財産に係る相続税については、基礎控除額は次の通りとなっています。
基礎控除額=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)